1996年11月、当時京都にあった有名弦楽器店「マルコ楽志堂」にて購入。 松田さんという社長さんが数々の名器を取り扱っておられましたが、残念ながらその後閉店。当時日本でも屈指の名店で五島みどりさんも来日時には楽器の調整をしておられました。 こちらの楽器はドイツ、マルクノイキルヘンの有名バイオリン製作家「Heinrich Heberlein」のラベルが付されており、制作年は1894年とあります。 東京都内の著名弦楽器店3軒ほどで調整も兼ねて見ていただきましたが、いづれの鑑定家からも恐らく実際の製作家はHeberleinではないではないが、Heberlein製作の楽器よりも良い楽器で、珍しいケースだとの評価を得ました。さすがマルコ楽志堂さんと感心しました。但しノーラベル扱いになるため価格の提示は難しいとのコメントです。 素晴らしい材料を使ってオールド仕上げで製作されており、音色はまさにオールド。オールド独特のビロードの上を水滴が転がるような滑らかな音質が特徴です。音の伸びも素晴らしく、ソロ・室内楽・オケなどオールマイティな楽器かと思います。モダンにあるパワー系というより、オールドらしく落ち着いています。音色は明るい高音と深い低音、バランスが良いです。 当方は海外音大を中退したアマチュアですが、オーケストラでコンマスを20年近く勤めており、数々のソロをこの楽器で演奏しました。 ボディ長: 356mm アッパーバウツ: 166mm ミドルバウツ: 113mm ロワーバウツ: 208mm 鑑定書はなかった為、購入店の領収書を保管しておりました。当時は別途5万円程の安価の弓と楽器ケースと共に96万円で購入しており、楽器本体は90万円ほどでした（より詳しい経緯についてはコメントをご参照ください）。26年前の購入額になりますので、今回は120万円にて出品させていただいております。 この価格帯の新作バイオリンは多くありますが、個性は様々である一方、性能は概して並レベルかと思います。こちらの楽器のように状態が良く、性能の良いセミオールドはレアですので、貴重な楽器だと思っています。 お問い合わせ等お気軽にコメントを頂戴できればと思います。 #ヴァイオリン #バイオリン